社会福祉法人 光の子児童福祉会

保育日誌

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3.11  2時46分

2020/03/11

 東日本大震災から9年になります。今保育園に来ている子ども達の生まれるずいぶん前のことです。でも、その日が近づくたび、教訓を忘れないように様々な取組みをしているので、小さい子ども達でも月々の避難訓練は真剣に取り組んでいます。
 9年前の今日も保育園にはたくさんの子ども達が集っていて、地震が起きるまでは昼寝の真っ最中でした。尋常ではない揺れにおびえながらもしっかりと保育者のもとに集まりお迎えが来るまで泣かずに待っていた子ども達の顔が浮かびます。
 今日は2時40分に大きな地震が来たという設定での避難訓練を行いました。今年度最後の避難訓練ということもあり、園長先生の声で放送が流れても誰も怖がりませんでした。テラスに集合し2時46分のサイレンの時には全員で黙祷をしました。
9年前は園庭に張ったテントの中、雪もチラつき始め凍えそうに震えていたことも思い出しました。
 日本は地震、台風など災害の多い国ですが、子ども達の命、生活を守るため様々な想定と備えをしっかりしなければと改めて思っています。

The Happy Day !

2024/07/10

寒い冬が終わって春がやってくるその訪れを森の動物たちが喜んでいる様子が描かれている絵本「The Happy Day(はなをくんくん)」、多くの乳幼児施設で読まれていると思いますが、幼稚園教諭として子どもたちの前に立っていた現役時代には僕も2月から3月頃になると必ず読んであげていました。しかし、今年は記録的な暖冬だったこともあり雪が多い地域でも雪がなく、この絵本を読むのをためらってしまったのではないかと思います。
 さて、保育園では今日、この「The Happy Day(はなをくんくん)」の結末以上に幸せなことがあり、まさに「The Happy Day」となりました。その一つが昨年5月末に5歳児が仕込んだ「味噌」が充填され届けていただいたことです。数ヶ月間熟成され美味しく出来上がっているであろう味噌に卒園式までに保育園オリジナルのラベルシールを貼り完成となりますが、子どもたち・保護者の方々の喜ぶ顔を思いながら楽しんで作業に取り組みたいと思います。もう一つは今朝の出来事です。側溝に溜まった落ち葉を集め梅の木の根元に運ぶなどをしている時、昨日の夕方片付けられることなく雨にぬれていたシャベルやお皿を見つけたので遊具小屋に片付け、遊具小屋の近くにあった丸太が置いてあった場所が少々気になったので邪魔にならないところへ動かしました。すると冬の寒さを耐え春を迎えたメスのクワガタ虫がいるのを見つけました。雪が少なく暖かな冬だったとはいえ、時には霜が降りるような冷たい土の中で春を迎えるためじっと生きていた生物の生命力に改めて驚かされたことです。そして、もう一つは今日の給食は5歳児めぐみ組の子どもたちのリクエストによるお楽しみメニューで鶏の唐揚げ、春雨サラダ、わかめスープを提供してもらえたことです。卒園を間近にしこれまで食べてきた給食の中で好きなものを献立にしてもらえるのですからなんて「Happy」だったことか・・・。後日のぞみ組の子どもたちのリクエストに応えたメニューが提供されますがそれも楽しみにしたいと思います。そして、この三つ以上に今日最高の「Happy」があったのですが、それが何であったかは㊙️秘密にしておきます!明日9年を迎える東日本大震災に関するニュース、このところ毎日何件も届く新型コロナウイルスに関するメールそんな中にあって、今日は本当に沢山の幸せがあった一日となりました。

経験値の表れ

2020/03/09

春は晴天が長く続かないことから「春に3日の晴れなし」ということわざがあるように、このところ晴れたと思ったら雨が降ったり曇ったりことわざ通りのお天気。先週はそこに物凄い強風が吹きましたが、日に日に膨らんでいた園庭の梅の木の蕾が遂に花を咲かせました。まだまだほんのわずかですが木の周りには梅の花のいい香りが漂っています。明日はまた天気が崩れる予報ですが朝の気温はそれほど下がらなくなっているので大きく膨らんだ蕾に気づいた子どもたちが毟り取ることがなければ週末に予定されている卒園式の頃には結構な数の花が咲いてくれることでしょう。そして、梅雨の頃には実った梅の実を収穫して今年も梅ジュースを作ることができるかも知れません。僕がそんなことを考えていることを見透かしているかのように5歳児めぐみ組のR君が梅の花を見ている僕に「ねえ、園長先生、今年も梅ジュース作るの?僕たちも飲める?」と訪ねて来ました。きっとどこかのクラスで必ず作るような気がしますが、その頃R君たちは小学校生活にも慣れてきて梅ジュースのことなど忘れてしまっているかと・・・。しかし、今年も梅ジュースを飲めるかどうか気にしているということは、これまでの楽しかった(美味しかった)経験があるからこその問いでありとても嬉しくなりました。
 夕方には4歳児あい組のS君とKちゃんが花壇のところにしゃがみ込み遊んでいるので何をしているのか見てみると、昨日の雨と土とのバランスがいい割合で混ざっている土を見つけ棒などと使ってこねこねしていました。「楽しそうだね!?」と声をかけるとS君から「うん!仲良しだからね」と返事が返ってきました。この姿は去年の夏、同じあい組のR君がT君と一緒に泥をこねて遊んでいた時と重なり思わずニヤッとしてしまいました。これから暖かさが増すと様々な花が咲く中で子どもたちが待ちに待った泥遊びや虫探しが始まることでしょう。

意地でも!?

2020/03/06

昨日の夕方、4歳児あい組の女の子数人が「ねえ、園長先生、木の遊ぶところ(家)が壊れたからちょっと来て!」と言いながら釘の刺さった板を持って職員室へやって来ました。手にしている板を見て、先日床の張り替え修理した車掌車の隣にある家(砦)の板が強風で外れてしまったのはほぼ間違いありません。それでも念のためどこが壊れたか確認するため「どこが壊れたか教えて!」とお願いし職員室を出たました。ところが、僕が思っていたところと正反対の遊具小屋の前へ案内され「ここ!」と教えてくれました。そして「でもね、ここもグラグラする歯みたいなんだよ」と板が貼られていた丸太を揺らして教えてくれました。子どもの力でも揺れる丸太をそのままにしておくことはできないものの、時間的に直すことは難しいので「教えてくれてありがとう!今日は直せないから明日直してあげる」と約束し、今日、約束通り修理に取り掛かりました。2014年6月、在園児のお父さんが園庭に遊具小屋もないことを気にかけてくださり「園長先生、『スーパーハウス』要りませんか?あまり立派じゃないんですが、おもちゃを片付けたりするのには使えると思いますよ」といって運んでくださったスーパーハウス(遊具小屋)。すぐに無くてはならないものになりましたが、無機質な印象を隠すため丸太と廃材の板で囲ってから5年以上。土に埋まっている部分が腐食し始まった丸太は撤去し薪にすることにし、そのほかの部分でも補修が必要なところは直しました。この遊具小屋の他にも手作りしたものがたくさんありますが、作った者の責任として子どもたちに教えられてから修理するのではなく、事故や怪我に繋がることがないようこれまで以上にしっかり点検確認をしようと思いました。それにしても「グラグラする歯みたい」という表現は「あっぱれ」です。
 さて今日は今年度最後のサッカー教室でした。新型コロナウイルス感染症のこともあったので行うかどうかコーチからもお電話をいただきましたが、天気が崩れることもなく園庭で行うことができると判断していらしてもらいました。3歳児は来年度からサッカー教室があるので、来年度に向け短い時間体験させてもらいましたが、それが嬉しかったのでしょう、保育室に戻った後バルコニーから「コーチ!」コールがかかりました。5歳児は最後の最後に、コーチ・担任チームと対決するというサプライズが待っていました。のぞみ組・めぐみ組それぞれ本気で向かっていきましたが、ボールと足がけん玉のようにつながっているのでは?といったコーチたちのボール捌きに歯が立たずどちらのクラスも1点も取ることができず悔し泣きをする子どもがたくさん。それでもコーチとして「意地でも負けない」というプライドがあり子ども相手でも手加減なし!?もちろん2人の担任たちも子どもたち相手に息を切らして走り回っていました。このところコロナウイルスのことで気が滅入りそうでしたが、サッカー教室の時間はそんなことを全て忘れることができました。そんなことからも、「来てもらって良かった」そう思いました。

今日も大忙し!?

2020/03/05

春一番ではなかったようですが、今日は朝から結構な風が吹く体感的に寒さを感じる一日となりました。そんな中、4歳児はと組のHちゃん・Mちゃん・Sちゃんの仲良し3人組は見つけて来た長い棒に跨り「園長先生見て〜!魔女だよ」と言いながら園庭を飛んで(走り回って)いました。そんなGood Witchの姿と強く吹く風から「オズの魔法使い」のシーンが思い浮かび、久しぶりにDVDを見てみようかな?!と思いました。また、今日の誕生会を心待ちにしていた4歳児あい組のK君は、お父さん・お母さんも来てくれたことが嬉しくていつも以上にニコニコ!外でひと遊びした後、保育室に戻り誕生日を祝ってもらい、今度はS先生の驚くような速弾きのピアノに合わせ椅子取りゲームをしていたようで、卒園式の練習をしているホールまで聞こえてくるお父さんの笑い声から楽しく過ごしていることが伝わって来ました。一方、のぞみ組・めぐみ組の子どもたちはこれまでの練習と違い僕が練習に参加しただけなのに緊張したようで、いつになく神妙な表情の子どもたちが多かったように思います。卒園式まで数回練習し当日を迎えることとなりますが、新型コロナウイルス感染症が感染拡大し、その影響で式が中止しなければならなくなり練習が無になるようなことがないように祈るばかりです。
 さて、玄関ホールと2階ホールに飾られていた雛人形をのぞみ組・めぐみ組の子どもたちが午睡をせずに片付けてくれました。特に玄関ホールの雛壇は組み立てるのに難儀するのですが、片付ける時は簡単だったはずなのに、なぜか今年は組み立て以上に難儀しました。この調子だと、来年の雨水の日、ものすごく大変な思いをしながら雛壇を準備することになるのでしょう。

祈り

2020/03/04

小中高校が臨時休業となり電車通学する学生たちの姿が見られなくなり数日、電車の中がとても静かになっていましたが、今朝は南仙台駅と名取駅などから見慣れない制服を着た女子生徒たちが乗り込んで来ました。一体どうして?と思ったのですが、すぐに公立高校の受験日であることに気づきました。しかし、彼女たちは緊張した様子もなく、誰一人テキストやノートや参考書といったものを出すことなく乗客が少ないこともあったのでしょう談笑しているのです。こんな風に余裕があるのは志望校合格のためにこれまでしっかりと勉強し覚悟ができている証拠かと思いますが、一人ひとりが全力を尽くしていれば結果が合格でも不合格であっても納得できるでしょう。普段あまり気づきませんでしたが、中学生と高校生はたった数学年しか違わないのに電車での言動に多くの違い(差)から高校生が大人であることを感じました。
さて、今日も保育園の子どもたちが前述の中学生にも負けないような学びをしていることに気づかされました。5歳児のぞみ組の男の子数人が「ねえ、園長先生ここに何入っているか分かる?」といって握りしめたビニール袋を見せてくれました。そこには落ち葉がぎゅうぎゅう詰めになっているもののそれ以外に何が入ってるかなどわかりません。そこで「わからないなあ」と返事をすると「ミノムシだよ」と返事が返ってきます。「えっ!?ミノムシなんてどこで見つけたの?」と聞いてみると職員室の目の前にある柳の木の細い枝に5㎜にも満たない小さなミノムシがぶら下がっているではありませんか。しかし、子どもたちの手が届く高さのミノムシは取り尽くしたようで、手の届かない高いところにいるミノムシを僕に取って欲しいというのでリクエストに応え選定バサミを使い切ってあげました。大人であれば新芽のようにしか見えないのに、ミノムシであることに気づきそれを捕まえている子どもたちに驚かされました。保育園を卒園し小学校に就学するとこのような学びが教科書を使った授業へと変わります。しかし保育園での数年間、遊びを通して学びの基礎をしっかりと作ってくれていることを祈るものです。同様に2歳児の子どもたちは夕方お迎えを待っている保育時間に手作りのスライムで遊んでいましたが、一見するとまるで美味しそうなゼリーなのです。これも自分たちで手作りしたからこそ食べられないと理解し、口にすることなく遊べることを再確認しましたが、今度は本当に食べられるゼリーを作り味わって欲しいと思いました。

fifty━fifty

2029/11/03

今日は3月3日「ひな祭り」、栄養士のY先生は季節感や文化を伝えるということを給食でも大切に考えてくれていることもあり。今日は春を実感できる菜の花な度が散りばめられた色鮮やかなちらし寿司が提供されました。今年度も残すところ1ヶ月を切ってしまいました。5歳児の子どもたちにとってはこんな「ひな祭り」に合わせた給食が食べられるのも最後となりました。そして日課の当番活動(出欠の確認と検食を運ぶ)を覚えてもらうため4歳児を引き連れて引き継ぎをしてくれています。今日はめぐみ組のSちゃんとRちゃんがはと組のRちゃんとY君と一緒に各クラスをまわり出欠の確認をしていましたが、Sちゃんは用紙を挟んだバインダーを器用に頭に載せて歩いているのでその姿に驚いたのか、呆れたのかRちゃんもY君も不思議そうに見ていました。このようなことを通し5歳児は小学校へ就学することを意識していくことになります。また以前も書きましたが就学後の生活時間を少しずつ意識しお昼寝をしない日を設けていますが、まだまだ長く続いている習慣が抜けないのか、今日はのぞみ組のSちゃんとRちゃんが睡魔に敵わずみんなが嬉しそうに遊んでいる中、薄暗い保育室を占領し爆睡していました。こんな姿もありますが、特にこの1年間の成長を見ていると何も心配することなく安心して学校へ送り出せると思う一方、お昼寝をしないで生活することにもまだ不安な部分もあり安心と不安がfifty━fifty!そして子どもたちも卒園し就学できることが嬉しいと思うのと、卒園するのは寂しいと思う気持ちがfifty━fiftyなのかも知れません。
 さて、記録的な暖冬となったこともあり、今年は桜の開花が早いことが予想されていました。一目千本桜で有名な白石川河川敷で開催される「桜まつり」は今年も大勢の見物客で賑わうと思っていましたが、今朝の地元紙で、新型コロナウィルス の感染拡大を受け中止になったことが大きく掲載されていました。先月には「一目千本桜」にちなんだお花見弁当の発表やスイーツの発表会のことがニュースや新聞に出ていましたが、コロナウィルス の影響で開催できるかどうかfifty━fiftyだと思っていたものの、正式にお祭り中止が決定したことにより、お花見弁当も例年であればこの時期あちこちに貼られ開催を知らせるポスターも使われることがなく日の目を見ないままとなってしまうのでしょう。それはとても残念であり、準備を進めて来た方々の苦労を思うと気の毒でなりませんが、今年もいつもと変わることなく綺麗な桜が咲き沢山の方々の目と心を満たしてくれることを願うものです。

いつもと違う月曜日

2020/03/02

新型コロナウィルス の感染拡大の防止策として全国の各自治体で今日から小中高校の臨時休校が始まったこと、そして企業でも時差出勤やテレワークが取り入れられたからなのでしょうか、今朝の電車は乗客がとても少なく何だか特別な印象を受けました。それは、間も無く発災から9年を迎える東日本大震災の時とどことなく同じような印象なのです。巨大地震によって起きた津波により東京電力福島第一原子力発電所が爆発事故を起こし各地に放射能がばらまかれた時、味も香りもなく見ることすらできない放射能にどうしたらいいかわからず、ただただ怯えていたこととどこか共通しているように感じられて仕方がありません。学校の一斉休校が始まり、家で過ごさなければならない子どもたちもいるためカップ麺やパンなどが商品棚に並んでいない、また、デマによりティシュやトイレットペーパー、オムツを買い求める方々がドラッグストアやスーパーに行列し買い求めることにより品薄になっているとニュースで伝えています。世の中全体が何となく暗く重たい空気に包まれているような気がしますが、そんな中、保育園では明日の雛祭りを前に2歳児ほし組の子どもたちが写真撮影をしていましたが、布をまとったYちゃんとHちゃんは先生たちが作ってくれたと思われる被り物を被りお内裏様とお雛様になりきり職員室に見せにきてくれました。また、仙台駅のコンコースには桜の木(本物ではありません)がディスプレーされ、間も無く全線開通となる常磐線でお花見に来てもらうことをPRするポスターが並べられています。それが一服の清涼剤となってくれているように思いました。14日に卒園式を予定していますが、内容の簡素化、時間を短縮したとしても実行できるように祈りながら最善を尽くしていきたいと思います。

急転直下・寝耳に水

2020/02/28

昨日、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため国から通知された「急転直下」と言える小中学校、高校、特別支援学校の臨時休校。あまりに突然、「寝耳に水」の発表で現場の先生方はもちろん、保護者の方々、子どもたち、そして日本社会全体が大混乱となっていることが新聞やテレビのニュースから伝わってきます。発生原因や発生源や感染経路、特効薬が今のところわからないということから考えると今回の判断は致し方ないのかも知れません。「もしあの時ああしていたら、こうなっていれば・・・」という日常生活で時折語られる「たられば」。今回の一斉休校の要請を「唐突過ぎる」という意見が出るのもよく理解できますが、一斉休校をしなかったために後々感染拡大となっても批判が出ることも明白。様々な意見がありますが、結果として良い判断だったとなることを願うだけです。一方、要請の対象外となった保育所は感染者が出るなどしない限り来週もいつもと変わることなく保育を行うことになります。福祉施設という性質上、お仕事にお出かけになる保護者のために休園にすることが難しいことは理解できる一方、保育所に勤務する職員の中にも小中学生のお子さんをお持ちの職員がいるという現実。そこを国がどう考えているのか、また、要請外だったために開所する保育所や児童館から感染者が出ないとも限りません。そんな矛盾に疑問を抱えながら1日過ごしました。
 さて、そんな矛盾・疑問を忘れさせてくれたのが、5歳児が指折り数え楽しみにしていた「いちご狩り」です。保育園のバスだけでは2クラス全員が乗ることができないため、町の社会福祉協議会にバスをお願い2台で出かけました。5歳児だけでなく子どもたちは見慣れないバスがやってくると興奮した様子でバスの近くに集まり、フェンス越しに見入っていました。のぞみ組・めぐみ組の子どもたちは嬉しくて朝から落ち着かず、僕のところに「今日バスよろしくね」次々挨拶にやって来てくれました。いざ出発しいちご農園に到着すると嬉しさがピークに達し、イチゴの摘み方を教えてくださっている農園のおじさんの話もうわの空で聞いた後、コンデンスミルクを入れてもらった容器を手に広いハウスの中で育ったイチゴを夢中で頬張っていました。中にはミツバチがいると聞き心配する子どもたちもいましたが、食べ始めるとそんなことも忘れているようでした。制限時間となりハウスを出て園に向かう途中、角田市の交通公園でひと遊びしてきましたが、園にはない遊具や園庭の車掌車と同型の車両とディーゼル機関車に大喜びしていました。今度は別なクラスの子どもたちを乗せて遊びに来たいと思います。

※来月予定されている卒園式は大河原町子ども家庭課から届いた町立桜保育所の卒園式の内容を参考に例年より簡素化せざるを得ないことを法人として考えています。詳細は今後の感染状況を鑑みながら最終判断し、お知らせいたします。
 

Who are you ?

2020/02/27

人間の目には3つの点が集まった図形を人の顔と見るように「シミュラクラ現象」という脳の働きがプログラムされているそうです。そのためなのでしょう、子どもたちは落ち葉や小石を拾っては「これ◯◯の顔に見える!」などと言いながら遊んでいることがありますが、今朝放射線量の計測をしているとき、ふと近くにある園庭の遊具として立ててある丸太を見たとき、虫に喰われて出来た丸い穴と節が動物の顔に見え、それが何か話しかけているように見えて仕方がありませんでした。意識して探せば園庭にも園舎内にもたくさんの顔を見つけられると思いますが、既に子どもたちは様々なところにある顔に気付いて過ごしているのかも知れません。
 さて、今日は4歳児はと組と2歳児ほし組の子どもたち(先生たち)の以前からのリクエストに応え大河原公園(白石川河川敷)まで白鳥を見に行きました。これで今月3度目でしたが、北帰行が始まっているのか行く度に白鳥たちの数が減ってしまい、今日は白鳥が8羽、そしてカモとカモメたちもわずかといった数だけ。ところが子どもたちが持って来てくれた餌は鳥たちの数に反比例するほど大量!そのパンを今回も大喜びして次々に投げ入れるのですが、たった8羽の白鳥とカモとカモメ、おこぼれを頂戴するためにやってくるカラスだけでは食べきれるはずはありません。満腹になると川岸へと移動してしまい、子どもたちがいくら餌を投げ込んでも近づいてもくれません。すると、A君・T君、S君、K君など多くの子どもたちが我慢の限界になったのか、持参したパン(人間も食べられる新しいパン) を食べ始めるではありませんか!A君に至っては如何にパンを食べたのか、いつもと違い給食に時間がかかっていたそうです。ところで、鳥が大の苦手なはと組のM先生は今日の白鳥見学の予定が決まってからというもの気が気ではなく、今朝バスに乗り込み出発する時の姿は帽子を目深に被り、マスクをして普段描けていない眼鏡をかけ手袋までするなど完全防備。そのため「いったい誰?」という感じで、どう見ても変装している怪しい人に見え、職務質面されるか、電車で同じ車両に乗っていたら隣の席に座るのをためらってしまいそうなのです。その上、河川敷に到着した途端、飛んできたカモメに悲鳴を挙げ子どもたちの影に隠れるのですから、見ている僕たちは可笑しくて仕方がありません。もちろん川岸まで降り餌をあげる時も上空をカモメが飛ぶたび悲鳴を上げ、子どもたちの写真を撮る時も屈みながらでした。M先生にとっては、きっと苦痛以外にない1時間だったことでしょう。
 長くなりましたが、日本国内はもちろん世界各国で新型コロナウィルスの感染拡大に伴い様々な方針が実施されています。保育所には厚労省から卒園式や入園式等についてはかけがえのない行事であり、現時点では自粛要請を行うものではありませんが、感染が発生している地域では市町村において実施方法の変更や延期などを含め対応を検討していく旨の連絡が届いていました。そこで、保護者の中にいらしゃる学校関係者の方々に学校での対応・判断をお聞きしたところ「今のところ特別なことは決まっていない」とのお返事を伺っていたのですが、政府は夕方に全国の小中学校、高校に臨時休校を要請することを表明しました。その一方で保育所は共働き世帯が多く利用しているため要請対象外とすることを明らかにしました。幼い子どもたちを預かっていることを考えると、保育所こそ子どもたちの命を守ることを最優先にすべきだと思うととても複雑ではありますが、そう決まったのであれば、うがい手洗いの励行、アルコールでの消毒、職員も検温するなどして感染拡大を抑えるように努め、できれば東日本大震災が発生した2011年の時の卒園式のように短縮等がないように祈りたいと思います。

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